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一瓶の薬局:ヴァージンココナッツオイルの話(7)

2013年12月01日 12:36 | コメント/トラックバック (0)

一瓶の薬局
善いオイル、悪いオイル
ヴァージンココナッツオイルの話
Drug Stores in a Bottle: Good Oil and Bad Oil

6 必須脂肪酸

必須脂肪酸と欠乏
オメガ6系脂肪酸(リノール酸など)やオメガ3系脂肪酸(α-リノレン酸など)は、私たちの身体の中で合成されないため、必須脂肪酸と呼ばれる。
必須脂肪酸の欠乏は血中脂肪量の異常や動脈硬化の原因となる。

Hayes博士が行ったオメガ6系リノール酸の動物実験やヒトでの研究によって、リノール酸摂取が3~4%あるいはそれ以上である限り、同時に投与される脂質が何であれ、悪玉コレステロールと呼ばれるLDL-Cに影響を与えなかった。
しかし、リノール酸摂取がこれ以下の場合、オレイン酸、パルミチン酸、ラウリン酸+ミリスチン酸はLDL-Cの血中レベルを増加させた。

このことから、部分水素添加ココナッツオイルを投与した動物実験で、必須脂肪酸を同時に与えなかった場合の高コレステロール血症や血管病変が生じた説明ができる。
一方、天然ココナッツオイル(VCO)と必須脂肪酸添加食を与えた場合、コレステロールを負荷したとしても、動物には異常は認められなかった。
水素添加はココナッツオイル中の必須脂肪酸を飽和化し、更に有害なトランス脂肪酸に変化させてしまう。

話は少しずれるが、豚や牛に多い飽和脂肪酸であるステアリン酸は、必須脂肪酸欠乏状態でもLDL-Cレベルに変化をもたらさない事が報告されている。
「飽和脂肪酸は悪い」というスローガンによって、幾つかの臨床試験の標的になったのがこれらの動物性脂肪だった。動物性脂肪は決して悪玉の脂肪ではないのだ。

必須脂肪酸と過剰摂取
Hayes博士の必須脂肪酸であるリノール酸を用いた研究では、12%以上を与える試験は行なっていない。
多くのアメリカ人が現在摂取しているリノール酸摂取量が20%、30%あるいはそれ以上である場合、何が生体内で起きるか?

リノール酸は体内でその分子は延長し、不飽和化されてアラキドン酸になる。
アラキドン酸は総ての細胞の形質膜中のリン脂質に取り込まれる。細胞が何らかの刺激を受けると幾つかの酵素反応によって、様々なエイコサノイドと呼ばれる活性物質に変換される。
血液中の血小板はトロンボキサンA2物質を生成し、血管を収縮、血小板凝集を引き起こし、血栓を形成する。体細胞はPGE2, PGF2α、PGD2などのプロスタグランジンを生成し、PGE2は生体防御や修復のために炎症を引き起こす。
気管支の平滑筋や他の細胞は、ロイコトリエンを放出し、気管支の収縮(喘息)やアレルギー反応を誘起する。

要するに、大量のリノール酸の摂取は身体中をアラキドン酸で充満させ、炎症やアレルギー傾向を高めてしまう。
バイブル(食品聖書)導入10年後のアメリカを悩ましている様々な病気は、一部には大豆、コーン、ベニバナやひまわりオイルのリノール酸摂取に起因するようだ。

目次

はじめに
1.一瓶の薬局
2.秘かなココナッツオイル研究
3.ココナッツオイルの政治経済的歴史
4.アメリカの毒:アメリカ人は何故デブか
5.メタボリック・シンドローム
6.必須脂肪酸
7.トランス脂肪酸
8.1900年代初頭アメリカの心臓病
9.EVCOは糖尿病に効果
10.EVCOでダイエット(1)
11.食用油は短命の原因
12.EVCOでダイエット(2)
13.ファーストフードのトランス脂肪酸
14.粥状硬化の発症:神話と新しい事実(1)
15.粥状硬化の発症:神話と新しい事実(2)
16.カノーラオイルは安全か

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