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カテゴリ: EVCO >インドネシア >ヴァージンココナッツオイル >一瓶の薬局 >原料

一瓶の薬局:ヴァージンココナッツオイルの話(8)

2013年12月01日 12:48 | コメント/トラックバック (0)

一瓶の薬局
善いオイル、悪いオイル
ヴァージンココナッツオイルの話
Drug Stores in a Bottle: Good Oil and Bad Oil

7 トランス脂肪酸 -悪玉脂肪-

トランス脂肪酸とは?
部分水素添加や高熱処理によって、不飽和(水素が結合していない)炭素原子のトランス化は、天然状態では曲がっている分子構造が、まるで飽和脂肪酸(しかし不飽和脂肪酸である)のように真直ぐに変化してしまう。
この様な異常な物質は身体の正常な働きを妨害してしまう。

cis_trans-fattyacids

左が1価不飽和脂肪酸のオレイン酸:天然シス型
中央が水素添加によるエラジン酸:トランス型
エラジン酸は飽和脂肪酸のステアリン酸(右)と似て分子は真直ぐ

構造転換された非天然型のトランス脂肪酸は、量に拘わらず悪い脂肪だ。
トランス脂肪酸は、ずっと以前から動脈硬化の危険要因を増加させる事が知られており、LDLやリポ蛋白の増加、HDLの減少を引き起こす。
多くの研究によって、このことは明らかになっている。

事例を挙げると、Walter Willetとハーバード大学医学部公衆衛生学教室は、8万人以上の看護婦を対象としたコホート試験でトランス脂肪酸摂取量と心臓冠状動脈疾患に正の相関性を報告している。
同様に、Pietinenらはフィンランド人男性でトランス脂肪酸摂取と冠状動脈疾患に有意な相関性を認め、冠状動脈疾患による死亡とコレステロールや飽和脂肪酸の摂取とには相関がないと報告している。

部分水素添加によって製造されトランス脂肪酸に富むマーガリンやショートニングは、多種類の食品加工に使用され、西欧文明国のスーパーマーケットの棚に満ち溢れている。
しかし、ようやく米国食品薬品庁(FDA)はトランス脂肪酸の危険性に目覚め、2006年1月までに総ての加工食品にはトランス脂肪酸量を表示するように求めた。
トランス脂肪酸中毒は減少するかも知れないが、リノール酸毒性はこのオイルが使用される限り続くであろう。

トランス脂肪酸を含む食品
2006年4月に米国の医学雑誌に報告された研究では、世界中のマクドナルドとKFCで販売されているフレンチフライとチキンのトランス脂肪酸を測定し、多量に含有されている事を確認している。
日本は調査対象に含まれていないが、同様のことが言えるであろう。

米国の栄養学会誌(1999年)の報告では、以下の食品にトランス脂肪酸を確認している。

白色パン、小麦パン、クロワッサン、クラッカークロトン、朝食用セリアル、
ケーキクッキー、マフィン、パイの殻、チョコレート、ポテトチップス、ドーナッツ、ピーナッツバター、肉パテ、パン粉をまぶしたチキンスープソース
フィレンチフライハードマーガリン、ソフトマーガリン


上記食品中朱子したものは、脂肪中の20%以上がトランス脂肪酸であり、特にクラッカー・クロトン・フレンチフライ・ハードマーガリンに顕著だ。
歯ざわり、食感、また加工時間の短縮、長期保存可能などの理由で、加工食品のほとんどで毒性のある人工油が使用されている。
ファーストフード店で提供される食品の総てが肥満などの原因食品と断定してよい。
トランス脂肪酸食品を食べた妊婦では胎児、授乳期婦人は母乳を介して乳児へ移行することが明らかにされている。

食品表示にトランス脂肪酸量が記載されている良心的な食品を購入、大規模に製造される食品やファーストフード食品を避け、昔ながらの自然素材を使用した食事に変えることが必要だ。

トランス脂肪酸規制
トランス脂肪酸の有害性、毒性が明らかになっているため、製造業者保護から消費者保護への転換が始まっている。

デンマーク

2003年、トランス脂肪酸含有食品販売の規制と水素添加油の使用禁止の動き

EU

検討中

英国

2007年末までに主要食品販売店はトランス脂肪酸添加食品販売の中止

米国

2006年1月1日までに食品表示を改定(2008年1月1日まで延長)
1食トランス脂肪酸含量が0.5g以下ならゼロ表示可能
全米各地の都市独自にトランス脂肪酸使用の規制が行われている

オーストリア

ファーストフード店にトランス脂肪酸使用の禁止を求めている
1996年よりマーガリンにトランス脂肪酸は使用されていない

カナダ

2009年までにトランス脂肪酸含量を5%以下にする

日本

規制なし

韓国

2008年より米国と同様の規制


トランス脂肪酸の有害性
多くの疫学研究は、工業的に合成したトランス脂肪酸を含む食品によって様々な疾患の原因となる事、あるいはその可能性を明らかにしている。

大豆油(サラダ油)に豊富に含まれるリノール酸やオレイン酸由来のトランス脂肪酸が原因と考えられる。
トランス脂肪酸が細胞膜の脂質組成を変化させ、機能異常を来たすことが原因と推測されている。

トランス脂肪酸が多く含む食品を大量摂取する米国、欧州では心臓病、肥満、乳がんの発生率が高く、ココナッツオイル主体の食生活の東南アジア、欧米食が優位でない地域では低いことが報告されている。

2003年、デンマークの栄養委員会は、トランス脂肪酸が関与する健康被害を調査研究し、血管炎、動脈硬化症、心臓病、早産、がん(乳がん、大腸がん)、アレルギー、2型糖尿病、肥満に、トランス脂肪酸摂取が関与していると報告している。

目次

はじめに
1.一瓶の薬局
2.秘かなココナッツオイル研究
3.ココナッツオイルの政治経済的歴史
4.アメリカの毒:アメリカ人は何故デブか
5.メタボリック・シンドローム
6.必須脂肪酸
7.トランス脂肪酸
8.1900年代初頭アメリカの心臓病
9.EVCOは糖尿病に効果
10.EVCOでダイエット(1)
11.食用油は短命の原因
12.EVCOでダイエット(2)
13.ファーストフードのトランス脂肪酸
14.粥状硬化の発症:神話と新しい事実(1)
15.粥状硬化の発症:神話と新しい事実(2)
16.カノーラオイルは安全か

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