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インドネシアは干ばつ被害が深刻

2018年08月23日 15:47 | コメント/トラックバック (0)

2018年インドネシアの干ばつ

干ばつによってノニ果実など果実全般が深刻な被害
インドネシアは大まかに5~10月の乾季と11月~4月の雨季の気候です。
本年のインドネシアの天候は異常です。
干ばつによって、ノニの木の生育が悪くノニ果実の収穫は例年の30%に落ち込んでいます。
勿論、ノニの葉の収穫はできません。
この状態は6月頃より顕著となり、現地からの報告によりますと乾季が終わる10~11月まで続きそうです。

同じことが他の果実類にも及んでいます。
インドネシアの農業従事者は、大きな痛手を被っており、農産物の価格は上昇しています。

干ばつの原因
赤道直下に位置するインドネシアの海面水温は他の海域に比べて海面温度は高く、僅かな水温変化によって天候に大きな影響を及ぼします。

国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)と欧州の協力のもとで、季節に見られる天候異常(猛暑や干ばつなど)を数ヶ月前から予測するSINTEX-F季節予測システムが開発され、2年後まで予測が可能とされています。
本年5月号の季節ウオッチによりますと、インドネシアなどの干ばつの原因をエルニーニョ現象とインド洋ダイポール現象と推測しています。

太平洋ではエルニーニョ現象、またインド洋では正のダイポール現象が起きており、この二つの現象が重なったのが主因と考えられます。
これによって、インドネシア、オーストラリア、中国東部、北朝鮮、韓国、アメリカ中部、メキシコ南部、ヨーロッパの一部の地域では、雨が平年より少ない予測となり、現実となっています。
また、ノニの産地であるポリネシアやミクロネシアでも干ばつの被害が出ている可能性があります。

もっとも、本年の異常気象は通常のエルニーニョ現象ではなく、エルニーニョもどき現象によるものと言われています。

JAMSTECによると、エルニーニョ現象は、本年末に向かって発達、ピークを迎えた後、少しずつ弱まると予測されています。
また正のインド洋ダイポール現象は、本年9月に最大となり、次第に弱まっていくことが予測されています。

このような予測に従えば、インドネシアでは10月頃より雨季に入るものと思われます。
よって、10月以降ノニ果実の収穫量は、少しずつ増えていくことが期待できます。

日本への影響
インドネシアの干ばつによる日本への影響として、先ずノニ果実の収穫量が極端に減少ていることからノニジュースや果実を原料とする健康素材の入荷が不十分となっています。
ノニ果実価格は、100%も上昇しています。
恐らく、インドネシア原産の農作物の多く、特にコーヒー、カカオ、バニラ、食用オイル、根茎作物は値上げとなることでしょう。

参考
エルニーニョ現象
熱帯太平洋で見られる気候変動現象で、数年に1度、春から冬にかけて発生します。
エルニーニョ現象が発生すると、熱帯太平洋の東部で海面水温が平年より高く、西部で海面水温が低くなります。
この水温の変化によって、通常は熱帯太平洋の西部で活発な対流活動が東に移動し、インドネシアや南米の北部では平年より雨が少なく暖かくなります。
また、熱帯からの大気の変動を通して、日本では冷夏、暖冬となる傾向があります。

一方、ラニーニャ現象は、エルニーニョ現象とは符号が逆の現象で、熱帯太平洋の西部で海面水温が平年より高く、東部で海面水温が低くなります。
この水温の変化によって、熱帯太平洋の西部で対流活動がさらに活発になり、インドネシアでは平年より雨が多くなります。
また、熱帯からの大気の変動を通して、日本では猛暑、寒冬となる傾向があります。

エルニーニョもどき現象
エルニーニョもどきは、東太平洋赤道域は影響を受けず、赤道太平洋の東部と西部では海面水温が低下し、それらに挟まれた熱帯太平洋中部で海面水温が上昇します。

インド洋ダイポール現象
インド洋ダイポール現象は、熱帯インド洋で見られる気候変動現象で、数年に1度、夏から秋にかけて発生します。
インド洋ダイポール現象には正と負の符号があり、正のインド洋ダイポール現象が発生すると、熱帯インド洋の南東部で海面水温が平年より冷たく、西部で海面水温が温かくなります。
この水温の変化によって、通常は東インド洋で活発な対流活動が西に移動し、東アフリカで雨が多く、インドネシアでは雨が少なくなります。
また、熱帯からの大気の変動を通して、日本では雨が少なく、気温が高くなる傾向があります。

一方、負のインド洋ダイポール現象は、熱帯インド洋の南東部で海面水温が平年より温かく、西部で海面水温が冷たくなります。
この水温の変化によって、通常は東インド洋で活発な対流活動がさらに活発となり、インドネシアやオーストラリアで雨が多くなります。
また、熱帯からの大気の変動を通して、日本では雨が多く、気温が低くなる傾向があります。

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