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ニームの活性物質と作用

2010年06月09日 16:43 | コメント/トラックバック (0)

多くの伝承的なニーム利用法と現代科学によるニーム中の活性物質の分析から、主要活性成分として「トリテルペン」、
別名「リモノイド」類が確認されている。

 リモノイド類と作用

アザディラクチン(Azadirachtin)

昆虫忌避作用、抗捕食作用、抗ホルモン作用

サラニン(Salanin)

昆虫忌避作用

ニンビン(Nimbin)

抗炎症作用、解熱作用、抗ヒスタミン作用、抗カビ作用

ニンビディン(Nimbidin)

抗菌作用、抗潰瘍作用、抗不整脈作用、抗カビ作用

ニンビドール(Nimbidol)

抗結核作用、抗原虫作用、解熱作用

ゲデゥニン(Gedunin)

血管拡張作用、抗マラリア作用、抗カビ作用

ニンビネートナトリウム
(Sodium nimbinate)

利尿作用、殺精作用、抗関節炎作用

ケルセチン(Quercetin)

抗原虫作用

1.アザディラクチン

  ニーム中の最も活性物質であり、害虫駆除効果の90%は本物質に起因する。

  殺虫作用ではなく、害虫の忌避作用、成長抑制および繁殖抑制作用によるものである。
過去20年間の研究から本物質は、害虫および戦中の最も活性の高い成育調節および摂食抑止物質に分類される。

  本物質は化学構造的には昆虫ホルモン(Ecdysone)に類似し、仔虫(幼虫)、さなぎ(蛹)から成虫への変態の過程を調節する。ヒトのホルモン中枢である脳下垂体と類似のCorpus Cardiacum(心臓体?)に作用し、いわゆる「脱皮(脱殻)ブロッカー」のように働くと考えられる。ホルモンの生産と放出を抑制し、よって昆虫は脱皮できなくなる。

  結果的に昆虫のライフサイクルを壊滅させる。
ニーム種子核のアザディラクチンの濃度は、平均2~4mg/gだが生産地によって変動があることが知られている。

2.サラニン

本物質は昆虫の摂食を抑制するが、脱皮に関しては影響しない。
イナゴ、カリフォルニア赤カイガラムシ、キュウリカブトムシ、家バエや日本カブトムシに対して、
実験的にも屋外試験でも強い抑止効果がみられている。

3.ニンビン、ニンビディン

  両物質は抗ウイルス活性を有する物質として発見され、イモウイルスX、ワクシニアウイルス、家禽ポックスウイルスに効果がある。穀物や家畜のウイルス病対策へ用途も考えられる。

  ニンビンはニームの苦味の主要成分であり、種子から約2%抽出できる。

  また、これら物質は脱皮ホルモンとは同じように、脳に作用し発育と成長に必須なホルモン産生を抑制する。

  ニームオイルの活性物質の分離・解明は絶えず行われ、様々な物質が同定されている。しかし、リモノイド類化合物およびニームの植物化合物の全体の使用が、各々のリモノイド単独使用より、強く推奨される。

           (Dr. Ilangovan Ramasamyのニームオイル機能論文から)

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