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トランス脂肪酸

2015年09月25日 10:41 | コメント/トラックバック (0)

トランス脂肪酸ってなに?
21世紀は健康のための食用オイルを見直すとき

 約30年前頃より植物性食用油にトランス脂肪酸が多く含まれることが問題化し、健康への被害が懸念され始めました。
しかし、製油業界の圧力により行政、医学界などは無視続けてきました。
天然の植物性食用油にはトランス脂肪酸は含まれませんが、加工の過程で生じたり、食品加工に利用するためにわざとトランス脂肪酸を作る場合もあります。

トランス脂肪酸を含む食用油は肥満、心臓循環器系の病気(動脈硬化、脳卒中など)、糖尿病などのメタボリック症候群の原因となると考えられます。

多くの国ではトランス脂肪酸を含む食用油や、それらを使った食品の規制が始まっています。

トランス脂肪酸は一体何でしょうか?
そして、どうして天然にない植物性食用油にトランス脂肪酸が含まれるのでしょうか?
これに対する回答から、トランス脂肪酸を含まない、そして中鎖脂肪酸が豊富なココナッツオイルが現在健康増進や病気予防のために注目されていることが分かります。

トランス脂肪酸
先ず、簡単に油の化学組成を覚えておきましょう。

油というのは、グリセリンに脂肪酸が結合したものです。
構成する元素として炭素、水素、酸素の三種類だけの簡単な構造です。
脂肪酸はいくつも種類があって、大きく分けて飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸です。

 1.飽和脂肪酸:炭素数が2(酢酸)~20(アラキジン酸)個の単純な構造で炭素と水素
           が普通に手をつなぎ合っていると考えてください。

   飽和脂肪酸は炭素数によって、短鎖、中鎖、長鎖脂肪酸と区別されます。
     短鎖脂肪酸:炭素数2(酢酸)と4(酪酸)の脂肪酸ですが、普通は酢酸や酪酸
              と呼ばれます。
     中鎖脂肪酸:炭素数6(カプロン酸)~12(ラウリン酸)のものです。
     長鎖脂肪酸:炭素数14(ミリスチン酸)~20(アラキジン酸)です。

 2.不飽和脂肪酸:炭素数が16~22個の脂肪酸です。
            ところどころ炭素同志の結合が強くて水素が上手に手をつなぐことが
            できない構造になっています。
            この部分を、炭素のニ重結合と呼びます。
            ニ重結合は1~6個の様々な脂肪酸があります。
     
     シス型脂肪酸:天然の植物性油のニ重結合は、シス型をとり
              エビのように曲がっています。
     トランス型脂肪酸:二重結合の部分がエビの形ではなく、
              腰がねじれた構造になっています。

天然の植物性油はシス型ですが、不飽和の長鎖脂肪酸の食用油の場合、トランス型脂肪酸が増えているのです。


cis_trans-fattyacids

左が不飽和脂肪酸(二重結合一つ)のオレイン酸(炭素数18)の天然シス型構造
中央が水素添加によるエラジン酸:トランス型脂肪酸
エラジン酸はステアリン酸(右、炭素数18、飽和脂肪酸)と似て分子構造は真直ぐ。


食用油の作り方:
RBD
トランス脂肪酸が油の中に増える原因は、その製造方法や目的があるのです。
一般的な食用油の製造方法は、専門家がRBDという方法が採用されています。

R (Refined)は精製、B (Bleached)は脱色、D (Deodorant)は脱臭です。

RBDでは、酸やアルカリを使って食用油には不要であると考えられるリン脂質、遊離脂肪酸、色素、せっけん、金属、匂い成分や農薬などを取り除きます。
脱臭工程では、油は260度の高熱で処理されます。
大豆など一度搾ってもカスに油が残っているため、収率を上げるために有機溶媒で油を抽出しています。

出来上がった油は精製油となり、次の水素添加工程に移ります。

食用油の作り方:水素添加
水素添加は、油の構成成分の脂肪酸の分子構造を変える技術です。

水素添加の対象:フライ、てんぷら、サラダ油などに用いられる家庭用食用油。
           食品加工工業で使用される食用油。
           マーガリン、ショートニングなどの加工用油、クリームなどの油脂。
水素添加の方法:高温(200度)にして、ニッケルなどの触媒を使います。
           水素を不飽和脂肪酸の二重結合部位に強制的に結合させて、
           化学構造を変化させます。
           水素添加によって、不飽和脂肪酸は飽和脂肪酸の化学構造
           に近くなります。
           このとき、同時にシス型脂肪酸は腰がねじれ曲がった
           トランス型の脂肪酸もできるのです。
水素添加の目的:不飽和脂肪酸の二重結合部分は酸化されやすいので、
           水素を結合させることによって酸化の予防目的。
           要するに、棚もち時間(賞味期限)を長くして売り易くする。
           油が溶ける温度(融点)を変えることによって、食品加工で
           使いやすくする。

私たちが日常使う食用油のRBD水素添加による製造は、製油会社の理由によって行われるもので、消費者のことは考えていないようです。
トランス脂肪酸を含む食用油やそれを使った加工食品(ビスケット、クラッカーなど)には、トランス脂肪酸がたっぷりと含まれているのです。

製油会社がいわない不都合
天然物にはオイル以外のビタミンKやステロールなど有用物質が含まれています。
オイルを産・アルカリや高温で処理、そして水素添加することによって微量な毒物質ができている可能性が高いのです。
これらのオイルでは寿命を縮める作用がありそうです。
製油会社の研究者や大学研究者は何も言いません。
良心的な科学者の研究成績は無視されています。
不都合は隠されたままです。

トランス脂肪酸の悪影響
世界中の疫学研究は、工業的に合成したトランス脂肪酸を含む食品によって様々な疾患の原因あるいはその可能性があること報告しています。
大豆油(サラダ油)に豊富に含まれるリノール酸やオレイン酸由来のトランス脂肪酸が原因と考えられています。
脂肪酸は細胞膜を形成する一成分ですが、トランス脂肪酸が細胞膜の脂質組成を変化させ、機能異常を来たすことが原因と推測されています。

トランス脂肪酸を多く含む食品を大量摂取する米国、欧州では心臓病、肥満、乳がんの発生率が高いことが指摘されています。
一方ココナッツオイル主体の食生活の東南アジア、欧米食が優位でない地域では低いことが明かです。

2003年、デンマークの栄養委員会はトランス脂肪酸が関与する健康被害を調査研究し、以下の病気にトランス脂肪酸摂取が関与していると報告していますThe Influence of trans fatty acids on health, 2003, Publ. no. 34 – The Danish Nutrition Council

トランス脂肪酸が関与する病気

血管炎、動脈硬化症、心臓病、早産、
がん(乳がん、大腸がん)、アレルギー、
2型糖尿病、肥満

トランス脂肪酸とファーストフード
デンマークの研究者は2004~2005年にファーストフードの代表であるマクドナルド(McDonald)とケンタッキーフライドチキン(KFC)の国別の食品中の合成トランス脂肪酸の測定結果を報告しています(Drs. Stender, Dyerberg and Astrup: New England Journal, 354(15), 1650~1652, 2006)。
43の食品にトランス脂肪酸が含まれることが解っていたのですが、フレンチフライとチキンナゲットを比較対象としています。

McDonald食品のトランス脂肪酸

MC


McDonaldのフレンチフライ(171g)とチキンナゲット(160g)に含まれるトランス脂肪酸の含量は、各国の店で大きな差が認められます。
アメリカやペルーで使用されるフレンチフライの食用油には、23~24%のトランス脂肪酸が使用されているようです。
一方、ヨーロッパ各国では約10%ですが、スペインでは5%以下、デンマークでは1%以下となっています。

KFC食品のトランス脂肪酸

KFC

KFCのフレンチフライ(171g)とチキンナゲット(160g)に含まれるトランス脂肪酸の含量はハンガリー、ポーランド、ペルー、チェコなどの順に高い。
ドイツの2店ではトランス脂肪酸の含有量に大きな差があります。
同じ国でこの様に差があることは食用オイルの入手先が異なり、KFC自体がトランス脂肪酸の害について認識していないことを意味しています。
KFCは、多くの国で食用油中のトランス脂肪酸含量は30%以上のものを使用しています。

ファーストフードの摂取は危険
1日5gのトランス脂肪酸の摂取は、虚血心臓疾患(心筋梗塞や狭心症)の発生リスクを25%増加させます。
43の食品中半分は5g以上のトランス脂肪酸が含まれ、心臓疾患の発症原因となっています。
合成トランス脂肪酸の摂取は、多くの国ではジャンクフードを食べることによって1日5~10gに達し、低所得者層の虚血性心疾患増加は大きな問題となっています。

デンマークでは2004年1月1日よりどんな食品中の合成トランス脂肪酸の含量を、2%以下に規制しています。
この結果がジャンクフードといえトランス脂肪酸含量の低下の要因です。

日本のトランス脂肪酸
日本では、トランス脂肪酸の規制は全く行われていません。
McDonaldやKFCにはどれほどのトランス脂肪酸が含まれるのかは不明です。
多くの日本人はトランス脂肪酸の犠牲になっているといっても過言ではないでしょう。

ジャンクフードだけでなく日常的に食べている食用油やトランス脂肪酸入り加工食品を、戦後より少なくとも50年食べ続けている私たちは毒性試験のモルモットと同じです。

トランス脂肪酸を含む食品 

白色パン、小麦パン、クロワッサン、クラッカークロトン、朝食用セリアル、
ケーキクッキー、マフィン、パイの殻、チョコレート、ポテトチップス、ドーナッツ、ピーナッツバター、肉パテ、パン粉をまぶしたチキンスープソース
フィレンチフライハードマーガリン、ソフトマーガリン

下線を引いた食品は特に多い。(米国の栄養学会誌(1999年)の報告より)

近年増加している病気は、メタボリック症候群、肥満、糖尿病、心臓病・脳疾患、乳がん、アレルギーなどです。
食卓や食品加工業界からトランス脂肪酸混入の食用油をなくせば、これらの病気の発症リスクが低下し、健康長寿に貢献すると思います。
皆様如何でしょうか?
トランス脂肪酸入り食品は美味しいかもしれませんが、ほどほどにすべきでしょう。

トランス脂肪酸が含まれず、天然の味・性質をそのままに、健康のために推奨されるのがバージン・ココナッツ・オイル(VCO)です。

EVCOは、低温・迅速につくられたインドネシア産のココナッツ・オイルです。

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